CAREER

活躍する卒業生

(応用物理学科/専攻 卒業生)

  • 株式会社本田技術研究所(Honda)
    物事を考える力とやりきる力
    エンジニア
    大塚蛍子氏(2023年学部卒)
    「サーキットでピース!」

    私は次世代モビリティに搭載される新技術を研究しています。身近な商品に新しい付加価値をつけてお客様に豊かな暮らしを提供することを目標に日々、精進しています。仕事をする上で応用物理学科で学んだ固体物理学を軸に実験時の検証方法、考察フローが大きく役に立っていると実感しています。応用物理学科での厳しい指導のもと、物事を考える力とやりきる力がついたと思います。

  • 東京都職員
    幅広く学んだ物理学の知識と経験を応用する
    電気職
    鈴木瑞穂氏(2023年修士卒)
    水処理施設でアースくん(下水道局のキャラクター)と撮影

    私は、東京都下水道局の水再生センターで、家庭から出される生活排水を処理する設備や、まちを浸水から守るポンプなどの運転管理業務を行っています。これらの設備は、日々のメンテナンスが非常に重要です。設備点検や故障対応など業務は幅広いですが、私たちの生活に欠かすことのできない、やりがいある仕事であると思います。設備の仕組みを理解したり、復旧作業をする際に、大学で幅広く学んだ物理学の知識や経験が役立っていると感じます。

  • ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社
    仮説を立て実験や評価によってそれを検証する
    B to B向け商品開発
    白石宗太氏(2023年修士卒)
    担当しているエッジAIセンサーです

    私はエッジAIセンサーの開発をしています。このセンサーにはAI処理機能を内蔵したイメージセンサーが搭載されており、画像認識による様々なソリューションの提供を目指しています。
    この開発業務には、光や電気といった物理現象への深い理解や、仮説を立て実験や評価によってそれを検証する、というプロセスが必要であり、授業や研究を通じて学んだことが、今でも役に立っています。

  • シンプレクス・ホールディングス株式会社
    物事を突き詰めて考え、最後までやりきる
    システムエンジニア
    吉田悠空氏(2023年修士卒)
    コードを書いている姿

    私は現在、保険会社をお客様としてリリース済みのプロダクトに対してエンハンスやバグの修正を要件定義から運用保守まで一気通貫で行っているプロジェクトに所属しております。配属されたのが7月なので、今は主にキャッチアップやコードの修正、修正したコードに対するテストを行っております。毎日が勉強の日々ですが、学生時代に物事を突き詰めて考えることの重要性や最後までやりきることの大切さを学んだことが今でも活きていると感じております。勉学だけでなくこのような姿勢も学べることができた大学には感謝しております。

  • 株式会社村田製作所
    物理学を駆使してまだ世の中にない新しい機能を持つ電子部品を生み出す
    企業研究員
    高相圭氏(2022年博士卒)

    私は、10~20年後の未来社会を見据えた、次世代の電子部品を生み出すための研究開発に取り組んでいます。例えば、今の私達の生活に必要不可欠であるスマートフォンは様々な電子部品によって構成されていますが、それら電子部品の進化こそがテクノロジーの未来を形作ると言っても過言ではありません。物理学を駆使してまだ世の中にない新しい機能を持つ電子部品を生み出す仕事は、とても楽しくやりがいがあります! 応用物理学科(現・物理工学科)の博士課程には、自らの発想に基づいて自由に研究に取り組める環境があり、また、それにとことん付き合ってくれる教員もいます。そのような環境で、未知なる問題を解き明かすことの楽しさをより実感すると共に、研究者としての基礎力(課題発見力・計画力・実行力)を高めることができました。そのときに感じた感動や経験が、今の自分を突き動かす原動力になっています。

  • 三菱ケミカル株式会社
    デバイス応用に繋げる材料開発・物性解明
    研究員
    高栁真氏(2022年博士卒)

    次世代通信技術や蓄電デバイスに貢献する新規材料の開発や基礎特性の解明に努めています。材料開発では材料そのものの物性はもちろんのこと、デバイス時に所望の特性が変わらず発揮されるかも非常に重要です。そのため、材料開発で終わるのではなくデバイスの試作、評価にも取り組んでいます。ある物性を評価する際には「どのような評価手法を用いるか」、「どのような評価セル構造にするべきか」を考える必要がありますが、根底には日々の授業や学生実験で学んだことがあります。応用物理学専攻で学んだ固体物理学や固体イオニクスの知識、基礎物性探索からデバイス応用まで一貫して自らが行った経験が役に立っています。

  • 日本IBM株式会社
    「仮説 - 検証 - 分析サイクルを回す力」と「多量のタスクを処理する力」
    ITスペシャリスト
    板坂斉氏(2022年修士卒)

    私は現在、日本IBMでITスペシャリストとして仕事をしています。IBMは、研究・開発、ハードウェアやソフトウェア、コンサルティングからシステム開発、保守・運用まで、ITに関連する様々な製品やサービス、テクノロジーを業界・分野問わず提供している会社です。その中でもITスペシャリストとは、IBMの最新テクノロジー、ITに関する専門知識とスキルを駆使し、顧客が直面するビジネス課題を解決することが求められる職種です。顧客のビジネスニーズを理解し、ITシステムの構築や改善、ビジネスプロセスの最適化、セキュリティ対策の実施など、幅広いIT関連の業務に従事します。応用物理学科は、基礎的な物理学の知識から社会実装までを幅広く学び、経験できる学科です。特に、本学で培った「仮説 - 検証 - 分析サイクルを回す力」と「多量のタスクを処理する力」は今の仕事でも役に立っています。課題や問題に対して「仮説」を立て、「検証」し、「分析」する。この作業を日々繰り返すことでビジネスニーズを理解し、顧客のデジタル化支援、ITによる社会貢献に努めています。また、本学では多量のタスクを処理する力が求められます。効率良く、そして忍耐強く、タスクをこなし続ける力を養えたことで、いかに困難な場面でも諦めずに取り組み続けられるようになりました。在学当時は勉学や研究で大変だったこともありましたが、今となってはその経験が大きな財産であると感じています。

  • 日本電気株式会社(NEC)
    量子コンピューティングの実用化に挑戦する
    ビジネスデザイン職
    上野瑛士氏(2022年修士卒)
    疑似量子アニーリングマシンのVector Annealingです!!

    量子コンピューティングは量子現象を利用して、「大規模な組み合わせ問題」や「条件が複雑な問題」を高速に解くことができます。私はこの技術を使って、お客様の業務プロセスに内在する組み合わせ最適化問題を解決する仕事をしています。お客様と共に、最先端の量子コンピューティング技術の実用化に向けて日々挑戦しています。組合せ最適化問題を解くことに特化したものを量子アニーリング(またはイジングマシン)と呼び、問題をイジングモデルに定式化することにより、量子アニーリングで解けるようになります。このイジングモデルの考え方は、応用物理学科で学んだ統計力学の知識を活用したものです。応用物理学科で学んだ量子力学や統計力学の知識や考え方は、私の現在の仕事に非常に役立っています。

  • TOPPANエッジ株式会社
    多種多様なバックグラウンドの人に自分の提案を理解してもらう
    生産管理
    稲川舞氏(2021年学部卒)
    オフィスで同期と打合せをした後の様子です。

    私は現在RFID (Radio Frequency Identification:無線周波数識別)タグの活用法を提案し、その市場を拡大する業務についています。商品の販売を促進する方法やツールを考えたり、店舗や工場の作業効率化を図るなど、仕事を通してより利便性の高い社会の実現を目指しています。営業向けに商材の紹介をすることも多く、社内の人々とも部署の垣根を超えて意見を交わすことができる点も魅力です。業種、業態を問わず、様々なシーンで自分の考えを提案できる自由度の高い仕事にやり甲斐を感じています。卒業研究では自身の研究の意義を伝えるために、提供すべき予備知識と用いるべき論理を、聞き手のバックグラウンドに合わせて選択することの重要性を学びました。今、多種多様なお客さまに自分の提案を理解して頂くうえで、学生時代に身に付けたこの技術が役に立っていることを日々実感しています。

  • 国立研究開発法人 物質・材料研究機構 ナノアーキテクトニクス材料研究センター
    常識を超えて世界を変えよう!
    博士研究員
    並木航氏(2021年博士卒)
    ナノ(1/10億)~マイクロ(1/100万)メートルの微細なデバイスの電気応答をピコ秒(1兆分の1秒)単位で計測する超高速測定システム

    SF映画や漫画に登場するような人に寄り添う自律型ロボットの中枢を担う人工知能デバイスの研究をしています. そして、誰もが成しえなかった新しいアイデアで、発話音声や株価に代表される時系列データを世界最高精度で処理することに成功しました. 物理分野にとどまらない幅広い科目や基礎物性からデバイス応用まで網羅する研究生活のおかげで、研究に対する広い視野を養えました. 自身のアイデアが世界を変えるかもしれない、そんなわくわくする毎日を過ごせるのは応用物理学科を卒業したからです!

  • 京セラ株式会社
    原理に立ち返って原因を追究する
    研究員
    岸本政徳氏(2019年修士卒)
    学会発表を控え、社内で発表内容のレビュー会を行っている様子です。

    私は現在、社会の脱炭素化を実現すべく、仮想発電所と呼ばれる技術の研究開発に従事しています。仮想発電所とは、太陽光発電システム等で発電された地球にやさしい電気を遠隔制御によって束ね、あたかも発電所のように機能させる仕組みのことです。研究活動の中では予想もしなかったような課題に直面することがあります。その様な時に、本学で学んだ「原理に立ち返って原因を追究する」という姿勢が課題解決の助けとなっています。

  • 国立研究開発法人 産業技術総合研究所
    好奇心を原動力に未知への探究
    研究職
    渡邉真莉氏(2018年度修士卒)

    お医者さんが人の体をX線レントゲンで診るように,私は人ではなく産業部品等の物体の三次元形状を,X線やレーザ,接触式プローブで正確に測る研究に従事しています.学科独自のプログラムで2年次から研究室に配属し,毎日授業や実験に没頭し,失敗しても試行錯誤やり抜く力を身に付けました.未知なことを自らの手で探究したいという好奇心が私の生きるエネルギーです!

  • 株式会社NTTドコモ
    「物理の理解をイノベーションへ」の考えを磨き続ける
    インフラエンジニア
    佐山敦弘氏(2018年度修士卒)
    「仮想」というとコレをイメージするかもしれませんが、いろんな「仮想」の活用技術があるんです。

    私はスマホが繋がるためのモバイルネットワークを開発・運用する仕事をしています。私のミッションは”仮想化”と呼ばれる技術を活用し、例えば大規模イベントでもスマホが繋がる、もしくは大規模災害でもすぐに復旧できる、そんなネットワークの実現です。新たな技術をよく理解し、止まってはならないインフラに活用するのは困難ですが、実はこれ……物理工学科の「物理の理解をイノベーションへ」という考え方と一緒なのです。学生時代からこの考えを磨き続けられた事が役立っています。

  • 名古屋大学
    最先端の研究に触れる機会に恵まれている環境
    ポスドク研究員
    吉井究氏(2018年学部卒)
    粒子シミュレーションの可視化と解析中

    手にすくった砂は指の間から容易に流れ落ちるが、時には砂の城のような強固な形を保ったりもでき、砂の集合は流体的にも固体的にも振る舞うことができます。このような固体⇄流体的振る舞いの転移はジャミング転移と呼ばれており、私は数値計算と理論解析を用いて砂やコロイド等のジャミングに関する研究を行なっています。最近はこれらの知見を細胞に応用する研究も行なっています。応用物理(現物理工)では最先端の研究に触れる機会や,学部生でも研究を行える環境が整っており、この時の経験が今の研究の礎になっています。

  • テラダイン株式会社
    常識に囚われずに改革を行う学科だと思います
    エンジニア
    平野正城氏(平成25年院卒)

    私は外資系の半導体測定装置メーカーのエンジニアとして仕事をしてます。私にとって本学の応用物理学科は、物理学教育に力を入れてるだけでなく、学生が社会で活躍するために必要な力を考え、常識に囚われずに改革を行う学科だと思います。特に一年間留学プログラムは、本学科が本大学で初めて推進させ、学生を送り出した学科です。私はこうしたチャンスに恵まれたお陰で、本学の伝統的な物理学を学べただけでなく、国際力豊かな社会人として現在活躍できるようになりました。仕事でのプロジェクトでは様々なバックグラウンドを持つ海外のエンジニアとソフト開発を行います。技術的な問題に当たった際に何故を考える本学で培った力、海外のエンジニアにそれを躊躇なく英語で対等に伝えたり提案する留学で培った国際的な力は、今の仕事に大きく貢献してくれています。

  • 日本放送協会
    目的を明確にして問題に取り組むこと
    技術職員
    秋葉功大氏(平成28年院卒)
    番組送出の信号部TOC(Technical Operation Center)です

    現在、番組の送出に関わる部署で仕事をしています。私は日々の放送の監視から、スポーツ番組等の早終・延伸対応、送出設備の更新などの業務を行っています。 また大規模災害などが起きた際は、急遽番組を変えてニュースを送出するといった対応もします。 番組送出の仕事は、たった一つのミスでも放送事故に直結するようなものが多いです。責任はとても大きいですが、その分とてもやりがいがある仕事です。 いつ何が起きても確実な対応ができるように、研究室時代に培った「目的を明確にして問題に取り組むこと」を常に意識して業務に取り組んでいます。

  • 広島県公立中学校
    自然科学に興味を持ち、広い視野で物事を考える
    教諭
    平原綾乃氏(平成24年院卒)
    植物細胞の顕微鏡観察の実験中

    私は現在、中学校教諭として理科を教えています。在学中は、物理学や神経科学など幅広く学び、学部3年次と修士1年次にはカリフォルニア大学へ留学し、DMDプログラムにより2つの修士号を取得させて頂きました。そこでは、人種や文化を超え多くの仲間達と共に研究し、困難を乗り越える喜びを知りました。教育の現場では、自然科学に興味を持ち、広い視野で物事を考えることで、目に見えないものの仕組みにも思いが及ぶことを生徒に伝え、生徒達が未来を切り拓く力を身に付けて貰いたいと思っています。また私も、これから出会うすべてのものから学び続けていきたいです。

  • シスコシステムズ合同会社
    物理学の基礎を実世界で役立てる教育
    シニアシステムズエンジニア
    堤一記氏(平成19年院卒)
    LoRaWANという無線技術を展示会で説明している様子です

    私は、スマホやPCなどの機器とソフトウェア(アプリ)を組み合わせた便利なサービスを実現するための基盤であるネットワークを提供する仕事をしています。例えば、テレビ会議、遠隔地での医療や教育システムもこの基盤ネットワークを使用しています。多様な技術から最適なものを選んで組み合わせるには、常識にとらわれない発想が必要です。 応用物理学科での、物理学の基礎を実世界で役立てる教育は今でも役に立っていますし、壁にぶつかったときに気軽に相談できる雰囲気はとても良かったです。

  • Tokyo Electron U.S. Holdings, Inc.
    分野の垣根を越えて日々、議論を深めています
    プロセスエンジニア
    松本雅至氏(平成23年院卒)
    会社の前でボスと2ショットです(手にしているのは半導体ウェーハの一例です)

    私はプロセスエンジニアとして半導体のプロセス開発(半導体製造の工程の開発)を行っています。具体的には数ナノオーダーで制御良くエッチングする(削る)工程を開発しています。この工程は微細化された半導体を製造する上で欠かせないものです。 現在私は、米国のオレゴン州に赴任しており、お客さまと一緒に最先端の半導体技術の開発に日々チャレンジしています。さまざまなバックグラウンドをもつ人たちに囲まれ、多角的な視点で最先端のものづくりを進めています。大学で培った固体物理学を軸に、分野の垣根を越えて日々、議論を深めています。学生時代に培った知識や、研究室時代の渡米経験が現在の仕事で役立っています。

  • 株式会社NTTデータ
    仮説を立てて実験⇒結果を分析⇒次の仮説を立てるプロセス
    システム・エンジニア
    安藤洸代氏(平成26年院卒)
    新サービス Pay Touch(コンビニでチケット予約可)端末の前で、現地メンバー(右側)とお気に入りのぬいぐるみを持って記念撮影

    現在、ベトナムのグループ会社で電子決済及びコンビニ支払のシステムを提供する仕事をしています。ベトナムはカード保有率が低く、オンラインで買物が出来ない人もいます。なので、コンビニ支払(現金決済)の出来るシステムは社会に役立つシステムだと感じます。異なる社会の特徴を理解して、各カウンターパート、ユーザーにとって便利なサービスを提供することは、簡単ではありませんが、現地のメンバーと協力しながら仕事を進めることは、とてもやりがいのある仕事です。大学時代、仮説を立てて実験⇒結果を分析⇒次の仮説を立てるプロセスを何度も経験したこと、その中で情報収集の手法を身に付けたことが、今とても役に立っています。

  • 宇宙航空研究開発機構(JAXA)
    物質の性質や現象を理解し、推測し、応用する
    研究開発員
    田中洸輔氏(平成26年院卒)
    物理を武器に、目指せ、宇宙!!

    宇宙をより遠く・深く・鮮明に探るため、私は、次世代天文衛星における望遠鏡の検出器を極低温環境(深宇宙温度:約-270℃以下)まで冷却して熱ノイズを減らす冷却技術の研究に従事しています。極低温における物質の性質や現象を理解し、推測し、応用するために、応用物理学専攻で学んだ知識・考え方が非常に役立っています。このように、学んだ物理を武器にして、航空宇宙分野の新しい技術を創り出すことに、日々、貢献しています。

  • 任天堂株式会社
    「仮説-実験-検証」を積み上げて新しい理論をつくる
    ゲームデザイナー/コーディネーター
    吉川和宏氏(平成15年卒)
    作ったゲームの広報用素材です!!

    家庭用ゲームソフトの監修やゲームデザインをしています。新しいゲームをつくるときは、闇雲につくるのではなく、何がおもしろいかを考え、試作し、レビューして形にしていきます。これは実は、応用物理学科で学んだ「仮説-実験-検証」を積み上げて新しい理論をつくる流れと同じです。学んだことが「仕事の進め方」に役立っています。