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EVENT イベント

農理工学際連携コース特別講義「作物の低温ストレス防御戦略・ゲノム編集技術の将来展望; 植物のシグナル分子としてのトレハロースの機能」

2017年1月15日 イベント

開催日:平成29年1月19日
講義概要:2017年1月19日(水) 9:00-11:30
講義棟K601教室
今井 亮三 博士 (国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構 生物機能利用研究部門)

9:00-10:30
「作物の低温ストレス防御戦略・ゲノム編集技術の将来展望」

10:40-11:30
「植物のシグナル分子としてのトレハロースの機能」
 トレハロースはグルコース二分子がα,α,-1,1,結合した非還元性糖で,ショ糖に次いで存在量の多い天然二糖である.細菌,真菌,無脊椎動物,植物など広範囲の生物群に見出されるが,我々を含め高等動物は生合成することができない.トレハロースは,微生物においては貯蔵糖としてエネルギーの1次貯蔵に利用される.また昆虫においては,血糖としてエネルギー代謝の中枢を司る.トレハロースは,水酸基の配向性に特徴があり,水への親和性が極めて高い.という特徴を持つため,脱水ストレス時の生体膜やタンパク質の保護活性を有する.極限乾燥耐性生物(ネムリユスリカや復活草)において高度に蓄積することが知られている.植物における機能はこれらとは異なっている.植物組織内のトレハロース含量は極めて低く,そのため,植物はトレハロースを生合成しないと考えられていた.ゲノム配列の決定によって初めて,植物にもトレハロース生合成遺伝子が普遍的に存在することが明らかとなった.その後の研究により,トレハロース生合成の前駆物質であるトレハロース6リン酸(Tre-6P)が植物の発生や代謝調節の鍵物質であることが明らかになってきた.トレハロースはTre-6Pの代謝産物にすぎないのであろうか?我々は,イネ根部のトレハロース処理により地上部に抵抗性が誘導される現象(Trehalose-induced Systemic Resistance, TSR)を見出した.TSRにおいては,根においてPRタンパク質やファイトアレキシンの合成を含むローカルな抵抗性応答が誘導され,その後システミックな抵抗性応答が葉組織で誘導される.ローカルな応答にはジャスモン酸が重要な機能を果たす.TSRの分子機構の解析について我々が取り組んでいる研究を紹介する.

主催: 東京理科大学 理工学研究科 農理工学際連携コース
http://www.tus.ac.jp/news/resonance/research_info/03_course.html
共催: 東京理科大学重点課題特別研究「植物科学と工学の学際連携による環境負荷が少なく食の安全が高い高付加価値植物育成の技術基盤の構築」

場所:野田キャンパス講義棟K601教室