鈴木 公明 教授 Kimiaki Suzuki
知的財産・デザイン・技術経営を架橋し、実務と研究を往還しながらイノベーションの価値創出を考える。
東京大学農学部卒業後、キヤノン株式会社知的財産法務本部、特許庁審査官等を経て、東京理科大学総合科学技術経営研究科、イノベーション研究科、経営学研究科、理学部第一部、教養教育研究院において教育・研究に従事。現在は東京理科大学教養教育研究院教授を務めるとともに、東和国際特許事務所副所長・弁理士としても実務に携わっている。専門は、デザイン学、知的財産法、経営学であり、とくにデザインと知的財産、知的資産価値評価、イノベーション・マネジメントの接点領域を研究対象としている。
研究面では、「空間デザインにおける知財権ミックス戦略」「非技術的知財のマネジメント」「産業立法によるデザイン保護の経済的意義」「Economic Impacts of Receiving International Design Awards in Japan」など、デザイン保護、感性価値、非技術的知財、デザイン経営の経済的・制度的意義に関する研究を継続している。知的財産を法制度として理解するだけでなく、企業価値創出や戦略的意思決定と結びつけて捉える点に特色がある。
教育面では、MIPで12年間、MOTで2年半にわたりゼミ指導を担当し、院生の問題意識の明確化、先行研究の把握、仮説形成、定性・定量アプローチの選択、発表訓練までを一貫して支援してきた。発表練習の録画と振り返り、トゥールミン・モデルを用いた論理構成の点検、個別指導による進捗支援など、社会人大学院にふさわしい実践的かつ丁寧な指導を特徴とする。
また、慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科、税務大学校、専門学校桑沢デザイン研究所等での教育経験を有し、東京大学政策ビジョン研究センター客員研究員、工業所有権審議会試験委員、日本知財学会事務局長、経済産業省関係委員等を歴任するなど、学術と実務の双方に深く関与してきた。こうした経験を踏まえ、技術・デザイン・知財・経営を統合的に捉える教育を重視している。
教員の志史
2005年、東京理科大学の社会人大学院に加わって以来、私は一貫して、技術の進歩と知的財産の可能性に強い関心を抱きながら教育研究に携わってきました。知的財産は単なる権利の集合ではなく、人間の知恵が生み出した価値を社会の中で活かしていくための重要な基盤であると考えています。
技術経営を学ぶ目的は、知識やスキルの獲得、業務領域の拡大、あるいは経営人材としての成長など、人によってさまざまです。しかし私は、それらを土台としつつ、より広い視野から技術経営の意義を捉えることが重要だと考えています。企業の競争力向上や持続的成長はもちろん重要ですが、それにとどまらず、技術経営を通じて社会にどのような価値をもたらすのか、人類の幸福増進にどう寄与しうるのかを問い続ける姿勢が求められていると思います。
MOTでの学びは、目の前の課題解決力を鍛えるだけでなく、自己と社会を見つめ直し、自らの志を言語化し、それを実現する力を養う機会でもあります。私は、院生一人ひとりが自らの問題意識を起点に、理論と実務を往還しながら、より大きな価値創出へと歩みを進められるよう伴走したいと考えています。
















