2023.10.26

講演日時2023年10月26日(木)
講演者氏名村田 美帆 氏(静岡大学)
講演題目ネマティック液晶流を表す方程式に対する最大正則性原理について
場所東京理科大学野田キャンパス4 号館3 階 数理科学科セミナー室
概要本講演ではBeris-Edwards (1994) によって定式化されたネマティック液晶流を表すモデルの可解性を考察する. このモデルは流体の基礎方程式であるNavier-Stokes方程式と,液晶分子の配向を表す対称かつトレースレスなテンソルを未知関数とする放物型方程式の準線形連立方程式系であり, Q-tensorモデルと呼ばれる. 半線形方程式であるNavier-Stokes方程式のLp空間における解析には, 半群の理論が有用であるが, 準線形方程式の可解性を半群の理論のみで導くことは一般に困難であり, ひとつの解決策として最大正則性原理が知られている. Q-tensorモデルに対しても線形化問題に対する最大正則性原理が鍵となって可解性が導かれることを説明する. 本研究は柴田良弘名誉教授 (早稲田大学) とDaniele Barbera氏 (Pisa University) との共同研究である.
備考共催:東京理科大学総合研究院 数理解析連携研究部門、創域の芽プロジェクト「数学科ダブルラボの発展」
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