講演者 | 笹木 集夢 氏 (東海大学) |
題目 | Weyl group of pseudo-Riemannian symmetric spaces |
日時 | 2024年5月17日(金)16:30〜17:30 |
場所 | 東京理科大学野田キャンパス4号館3階数理科学科セミナー室 |
概要 | 非コンパクトな実半単純リー群の擬リーマン対称空間における極大コンパクト部分群の作用において,その軌道分解は擬リーマン対称空間の分裂カルタン部分環における正のWeyl chamberの閉包によって特徴付けられる.これは擬リーマン対称空間に対するカルタン分解の帰結であり,その証明では実半単純リー群のMostow分解と擬リーマン対称空間に付随する実簡約リー群のカルタン分解を組み合わせることにより与えられる.特に,正のWeyl chamberの閉包は後者の分解に現れ,付随する実簡約リー群のWeyl群の分裂カルタン部分環における作用の完全代表系である. 一方で,擬リーマン対称空間の軌道分解を群論的視点によって非コンパクトな実半単純リー群の両側剰余分解とみると,分裂カルタン部分環における両側作用によるWeyl群の類似を考察することは自然であると考えられるが,上述の証明においてはこの概念は現れていないように思われる.本講演では,これらを背景として擬リーマン対称空間のWeyl群を定義し付随する実簡約リー群のWeyl群との関係について解説する.また,本研究の目的および今後の展望についてもお話したい. |
共催 | 東京理科大学幾何学セミナー |
Department of Mathematics
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