講演者 | 熱田真大氏(東京理科大学) |
題目 | 総実代数体上の G_m の p 進 L 関数と Euler system について |
日時 | 2024年5月24日(金) 16:30~17:30 |
場所 | 東京理科大学野田キャンパス4号館3階数理科学科セミナー室 |
概要 | 有理数体上のG_m の岩澤理論に登場する Kubota-Leopoldt の p 進 L 関数にはいくつかの構成方法が存在するが、その中の一つに、円単数と Coleman 写像を用いるものがある。これは大雑把に言うと、円単数のなす Euler system の Coleman 写像による像が p 進 L 関数になっていることを主張している。 一方で、一般の総実代数体上のG_m の岩澤理論にもKubota-Leopoldt の p 進 L 関数の一般化である Deligne-Ribet の p 進 L 関数が存在するが、上述のような Euler system と Coleman 写像を用いた構成方法は知られていない。その原因は円単数の一般化にあたる Euler system の存在が予想はされているが、未解決だからである(Rubin-Stark 予想)。 本講演では、上述のアイデアを逆手にとり、逆に Deligne-Ribet の p 進 L 関数からColeman 写像を用いて、Euler system が構成できることを解説する。さらに、p 進 L 関数に関する幾つかの予想の下で、構成した Euler system が Rubin-Stark 予想の主張する Euler system と一致することが示せることもお話しする。本研究は臺信直人氏(慶應義塾大学)、片岡武典氏(東京理科大学)との共同研究である。 |
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