| 講演者 | 赤木 剛朗氏(東北大学) |
| 題目 | 非線形拡散方程式の解の漸近形とその定量的解析 |
| 日時 | 2025 年11 月10 日(月) 16:30-17:30 |
| 場所 | 東京理科大学野田キャンパス4 号館3 階数理科学科セミナー室 |
| 概要 | 拡散の古典論から逸脱するいわゆる異常拡散はさまざまな文脈で登場するが、その数学モデルの一つである非線形拡散 (nonlinear diffusion) の研究は古くは Boltzmann にまで遡る。ここでは最もシンプルながら非線形拡散の典型的な特異性を示す冪型の拡散係数を伴う非線形拡散方程式に焦点を当て、その数学的構造や解の性質について概観し、正常拡散との差異について考察するとともに、非線形拡散方程式を解析するために有効な函数解析的手法とそれを用いた近年の進展について概観する。講演ではフィックの法則に基づく非線形拡散方程式の古典的な導出からはじめ、全空間における自己相似解を取り上げてそれぞれの非線形拡散の特徴を考察し、さらに近年、大きな進展があった有界領域における Fast Diffusion 方程式の解の漸近挙動に関する定量的解析について概説する。 |
| 備考 |
Department of Mathematics
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