入山研究室

研究室概要

近年、量子情報の数学的整備やそれを基にした実験が盛んに行われ、情報通信分野などでわれわれの生活にも大きな恩恵がもたらされるようになってきています。本研究室では、量子力学を原理とした計算の数理モデルである、量子アルゴリズムの数学的定式化や計算の複雑さについての研究を行っています。また、非可換代数を原理とした新しい暗号理論について、理論的研究と実験を行っています。

教員

入山 聖史 准教授

■ 出身大学:1999年 東京理科大学 理工学部 情報科学科 卒業
■ 出身大学院:2001年 東京理科大学 理工学研究科 情報科学 修士課程 修了

■ 取得学位:東京理科大学 理学博士 課程

■ 研究経歴:
・1999-2001 量子通信過程の数学的表現を基にした変調方式の変化に伴う情報伝送効率の研究に従事
・2001-2004 量子計算理論とカオス理論を用いた量子アルゴリズムの研究に従事
・2004- 一般化量子チューリング機械に関する研究に従事
・2007- 暗号理論に関する研究に従事

■ 研究職歴:
・2004-2007 東京理科大学理工学部情報科学科 助手
・2005- 国際高等研究所 「量子情報の数理」 研究員
・2006- 量子生命情報研究センター(QBIC) 研究員
・2007- 東京理科大学理工学部情報科学科 助教

■ 研究キーワード:量子アルゴリズム,暗号理論

■ 研究分野:
・情報学基礎理論 (暗号理論)
・解析学基礎 (量子情報,量子アルゴリズム)

■ 研究課題:
・量子アルゴリズム
・量子テレポーテーション

研究内容

量子アルゴリズムや暗号理論の研究

量子アルゴリズム、暗号理論を主なテーマとして扱い、学部では勉強とその応用、大学院では研究を行っています。

■ 量子アルゴリズム
量子力学を原理とした計算機(量子計算機)で実行されるアルゴリズムを量子アルゴリズムと言います。入山研究室では、量子アルゴリズムの数理モデルを考え、言語クラスの分類や量子計算の複雑さ、古典アルゴリズムへの応用などを研究しています。
キーワード:非可換代数、エンタングルメント、観測、リフティング、量子エントロピー

■ 暗号理論
非可換代数をベースとした新しい暗号が提案されています。特徴として、非常に高速でありながらも安全性が高く、環境を選ばない軽さも持ち合わせている等があります。入山研究室では、この暗号の理論的研究、実装、性能テスト、試作品開発、特許出願などを行なっています。
キーワード:ストリーム暗号、軽量暗号、公開鍵暗号