10月18日(日)、野田キャンパスにおいて、千葉県流山市が主催し、「利根運河の生態系を守る会」が実施する「令和8年度生物多様性シンポジウム」が、本学セミナーハウスおよび理窓会記念自然公園で開催されました。
シンポジウムは二部構成で行われ、 第一部では、「身近な場所に生える植物がピンチ!」と題し、気象予報士・自然科学系ライターの「わぴちゃん」こと岩槻秀明氏による講演が行われました。
講演では、異常な猛暑に代表される気候の変化や、都市化、外来種の増加などにより、私たちの身近に生育する植物を取り巻く環境が厳しさを増していることについて、日頃の観察を通して得られた気づきを交えながら紹介されました。また、平地や市街地周辺に生育する植物の現状や、その背景として考えられるさまざまな要因についても解説がありました。
特に、すべての動植物が食物連鎖によってつながっていることや、適度な除草・清掃活動が必要である一方、人間の活動による環境の変化が生態系の多様性にさまざまな影響を及ぼすことなどが紹介されました。「蜘蛛の巣にかかった蝶を助けますか?」という問いが投げかけられ、「正解はないものの、生きものと自然との関わりについて考えるきっかけにしてほしい」と参加者に呼びかけました。

第二部の自然観察では、参加者が2班に分かれ、岩槻氏(わぴちゃん)と理窓公園の植物調査員がそれぞれ説明を行いながら、理窓公園内を散策しました。
岩槻班では、ジョロウグモが多く見られる場所は、里山自然の豊さの証拠であると説明を受け、足元の小さな花にも目を凝らして、立ち止まっては楽しい解説に耳を傾けてあっというまの散策でした。



植物調査員の班では、最近の調査結果をもとに、ソメイヨシノの老齢化の現状や貴重な植物の生態について紹介されたほか、谷津の成り立ち、食べられる植物、万葉集に詠まれた木々など、多岐にわたる解説が行われました。



当日は天候にも恵まれ、爽やかな秋晴れの下、豊かな自然の中を歩きながら、説明に熱心に耳を傾け、約70分間の自然観察を楽しみました。
また、開催に先立ち、実施団体である「利根運河の生態系を守る会」が制作した冊子「理窓公園の植物」が参加者に配付され、2022年から2025年に実施された理窓公園の植生調査の結果が紹介されました。


