就業学修支援制度とは、本学部で勉学に励む学生を経済的にサポートするために、本学子会社の東京理科大学アカデミックパートナーズ株式会社(以下、AP社という。)が各企業に派遣する制度で、2020年度からスタートしています。本学部学生のみが利用可能です。
主旨の詳細

理学部第二部は高校を卒業してすぐに入学する18歳の若い学生、働きながら理学を学びたい学生、定年後の学びなおしをしたい学生など多様な境遇と世代の学生で彩られています。本学部の学費が低廉であることも大きな魅力の一つとなっていますが、中にはそれでも様々な経済的事情から昼間の時間にアルバイトをして学費や生活費を稼ぎながら学びを続ける学生も少なくありません。もちろん、本学においても各種奨学金制度は充実していますが、卒業後の返済などを考えるとやはり誰にでも利用しやすい制度とはなかなか言えないようです。
学費や生活費を自分で稼ぎながら学修する学生たちの学修意欲は総じて高く、それは授業態度のみならず質問時の会話内容や試験の成績などに良く反映されています。そのような学生たちの経済的精神的負担を少しでも軽減し、将来を見据えて学業に専念できる環境を整えられないかと私たちは試行錯誤を繰り返してきました。
夜間学部の講義は、平日は16:20から始まりますので昼間は自由に時間を使えます。この時間に学生を協力企業に派遣して就業経験、社会経験を積ませつつ学費・生活費を稼ぐことができれば、経済的自立をサポートするのみならず将来の就職活動などを見据えた効果的な体験を提供することができます。
長い企画準備期間を経て、人材派遣業の免許をもつ本学子会社のAP社が2020年からこの企画を実現するに至りました。これまでにすでに20名以上の派遣実績があります。
注意点
本制度は学生から希望があれば誰でも派遣するというものではありません。学生の本分は学業ですから、それを第一に考え無理なく就業できるかどうかを、教員並びにAP社のスタッフによる複数回の面接の後に採用の合否を決定しています。主な注意点は以下の通りです。
- 志望理由、態度、履修状況や成績などを総合的に勘案して落第、留年せずに就業が続けられるかを面談で確認します。
- 就業場所は基本的に本学から遠くなく、就業後に本学に通える場所にある企業に派遣しています。就業時間は午前から午後3時ごろまでです。
- 就業シフトは本学の時間割を考慮し、学生と相談の上決定します。例えば、試験期間中のシフトは少なめにしつつ、講義がない休暇期間中のシフトを多めにするということも可能です。
- 扶養を超えない範囲(年収100万円程度)で就業することを想定してシフトを組みますので、概ね週3日から多くても5日の出勤になります。学修時間、就業時間の確保という観点から他のアルバイトとの掛け持ちは原則認められておりません。
- 企業側との相談、交渉には必ずAP社のスタッフが仲介しますので、直接企業担当者に言いにくいと思えるようなことでも事前にAP社のスタッフと相談することができます。
- 将来的に、学生と企業側双方がマッチングすれば、卒業後に正社員として就職することも見据えています。
学生のメリット
学生のメリットとしては以下の点が挙げられます。

- 学業と両立しながら就業体験ができ、かつ学費や生活費を稼ぐことができる。
- 通常のバイトでは融通が利きにくいシフトも、時間割や試験などに合わせて組むことができます。
- コミュニケーション能力やビジネスマナーを身に付け、将来就職活動を行う際に活かすことができます。
- プログラミングなど専門性が高い技術を身に付けている学生はそれを活かした就業体験ができます。
採用までの流れ
実際に派遣先が決まるまでの流れは以下の通りです。
- STEP1
- 企業様から募集が来た段階で、募集情報を本学のクラスシステム(学内限定)通じて公開します。本学部の学生であれば自由に閲覧できます。
- STEP2
- 希望する企業があればAP社の担当者に申し出て、志望理由や履修状況などの確認を複数回の面談を通じて行います。
- STEP3
- 希望者が殺到した場合は、面談などを通して適任者を選定します。
- 社員が作業に割かれる時間が減り、クリエイティブな業務に充てられる時間が増えた。
- 以前は時間が空いた際に進めていたために滞っていた業務が、学生に手伝ってもらうことで、滞ることが解消された。
- これまで、作成、整理をしたいと考えていたが、時間を割くことが難しく手が付けられなかった資料、データの作成、整理を行うことが可能になった。
- 実験、作業の進捗ペースが以前よりも速くなった。
- 学生に業務の説明、指導を行う機会が増えたことで、社員の中に分かりやすく説明しようとする意識が高まった。
- 学生が職場にいることで、社員間のコミュニケーションの頻度が高まった。
- 学生に働きやすい職場環境を提供しようという視点から、業務への改善意識が高まった。
- 学生にも電話、メールの対応を手伝ってもらうことで、お客様からのお問い合わせ(電話、メール)への対応が以前よりも速くなった。
- 派遣された企業の部署は自分以外には学生がおらず社会人の人ばかりで、今まで経験してきたアルバイトとは良い意味で雰囲気が違っており、就職して働くという事に対するイメージが明確になった。
- 電話の受け方、掛け方や業務について丁寧に教えてもらい、楽しく勤務している。
- コロナ禍で業務量が少なくなり、派遣は休業となったが、その間も給料が出た。
- 派遣されたばかりのときにまん延防止条例が発令されたが、出来る事が少ないにもかかわらずテレワーク勤務にしてもらい、業務というよりは実質プログラム等の勉強をさせてもらった。
- 大学の授業があり、勤務も始めたことで時間が限られる中で時間をうまく使えるようになった。
- PCの入力のスピードが速くなった。
- 初めは何をすればよいか分からなかったが、1から教えてもらって自分から率先して動けるようになった。
- 部署の人にお昼に誘ってもらったときに色々な話を聞けたり、コミュニケーションを取ってもらえる。一方休憩時間に勉強したいときは配慮してもらえて助かっている。
- タスク管理がうまくできるようになった。
- 目上の人への対応が分かってきて、ある程度うまく対処できるようになった。
- 業務で土地勘のないところにアプローチすることが多く、それを通じて色々な土地に詳しくなった。
東京理科大学アカデミックパートナーズ株式会社
電話:03-5228-2083
https://tusap.co.jp/