文系から物理学へ――学業と仕事を両立しながら見つけた自分の道
2026年9月
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- 大畑幸風さん 理学部第二部物理学科3年生
理学部第二部物理学科3年の大畑幸風さんは、高校時代は文系でした。卒業後すぐには大学へ進学せず、その後理転して物理学の道へと進み、現在はフィンテック グローバル株式会社の人事総務部でアシスタント業務を担当しながら大学に通っています。入学後にも生活を取り巻く環境が大きく変化する中で、大畑さんはどのように学び続けてきたのでしょうか。理学部第二部を選んだ理由、現在の生活、そしてこれからについて聞きました。
――高校時代は文系だったそうですね。なぜ物理学を学ぼうと思ったのでしょうか。
高校時代は文系で、もともとは文系の学部に進学する予定でした。卒業後すぐには大学へ進学できず、アルバイトをしながら過ごしていましたが、大学で学びたいという思いはずっとありました。
その中で、幼い頃から自然科学に興味を持っていたことを思い出し、自分が本当に学びたいものを改めて考えるようになりました。自然はなぜこのように成り立っているのか、この世界を支配する法則や原理は何なのか。そうした自然そのものの背景にある仕組みを追究したいと思い、物理学を学ぶことを決めました。
昼間のアルバイトを続けながら本格的な理学を学べる大学を探していたときに、東京理科大学理学部第二部を知りました。入学当初は、昼間はアルバイト、夜は大学へ通い、友人と勉強したりサークルに参加したりするような学生生活を考えていました。
――その後、在学中に現在の仕事を始めることになったのですね。
2年生の夏に家庭の事情から学費の支払いに懸念が生じ、学部の先生に相談しました。その際に、現在の勤務先で働く機会を紹介していただきました。
当時の私にとっては、物理の勉強を続けるためにぜひつかみたい機会でした。その一方で、「本当に大学と仕事を両立できるのか」という不安もありました。
それでも、学生のうちから実際の会社で社会人の方々と一緒に働く経験は、どのような将来に進んでも自分の経験になると思いました。不安はありましたが、それ以上に新しい環境で多くのことを学びたいという期待を持って仕事を始めました。
――現在は、仕事と大学をどのように両立していますか。
基本的に平日の週5日、9時30分から15時まで勤務し、その後16時20分から21時20分まで大学で授業を受けており、土曜日にオンライン授業があることもあります。帰宅後に実験レポートなどの課題に取り組むこともあります。
一日の中で、「会社員」と「大学生」という二足の草鞋を履き替えるような生活です。会社と大学それぞれの予定に加えて、課題の締切や毎日の持ち物なども同時に管理する必要があり、自分に合った生活リズムや時間の使い方を見つけるまでは大変でした。
今は、部分的にオンデマンド形式で受講できる授業を選ぶなど履修を工夫し、仕事と大学の双方にきちんと取り組めるよう、体力や集中力の配分も意識しています。長期休暇中は勤務をしながら、学期中に十分な時間をかけられなかった内容の復習や、大学院入学試験に向けた勉強もしています。
――仕事と学業の両立を支えているものはありますか。
勤務先には、大学生活を続けるため、試験期間中における休暇取得への配慮など様々な面でサポートをしていただいております。
それだけでなく、退社時間が近づくと職場の方々が「大学頑張ってね」と送り出してくださったり、試験期間を終えて久しぶりに出社すると「試験お疲れさま」と声を掛けてくださったりします。そうした日々のやり取りからも、仕事をしながら大学へ通うことを応援していただいていると感じています。
大学でも、どうしても授業に出席できないときには友人が講義ノートを送ってくれるなど、何度も助けてもらっています。現在も物理を学び続けられているのは、自分一人の力だけではなく、周囲の支えがあってこそだと思っています。
――仕事を始めて、大学での学び方や将来への考え方に変化はありましたか。
限られた時間をどのように使い、将来自分がやりたいことにつなげていくのかを、以前より強く意識するようになりました。その中で、将来さらに物理を探究したいという目標にも、より真剣に向き合うようになったと感じています。
大学と仕事で身につけたことが、互いに役立っていると感じる場面もあります。大学の物理学実験では、測定データを整理してグラフにまとめ、結果を考察してスライドを作成し、発表を行います。そうした経験は、会社でデータや資料を整理するときに役立っています。一方、会社では、年齢や立場、専門の異なる方々と一緒に働く中で、相手に合わせて情報を伝えること、分からないことを適切に質問すること、周囲と協力して物事を進めることなどを学びました。こうした経験は、大学で友人と課題や実験に取り組むときや、先生に質問するときにも活かされていると感じています。
――実際に理学部第二部で学んできて、「理学部第二部だからこそ学び続けられた」と感じることはありますか。
理学部第二部には、さまざまな背景を持つ学生が在籍しています。そのため、それぞれ異なる事情を抱えながら学ぶことへの理解や寛容さがあると感じています。年齢やそれまでの経歴にかかわらず、学びたいという意欲がある人を受け入れてくれる環境だと思います。
授業でも、オンデマンド教材や演習資料、講義ノートなどを公開してくださる先生が多く、自分で勉強して授業に追いつきやすい環境を整えてくださっています。土曜日に授業を履修することもできるため、自分の生活に合わせて履修を組むこともできます。私自身もこうした仕組みを活用し、現在の予定では3年次終了時までに、卒業研究を除く卒業に必要な単位を修得できる見込みです。
また、昼間に会社で勤務し、夕方から大学で本格的に物理を学ぶことができるということ自体も、理学部第二部だからこそ実現できている生活だと感じています。
――最後に、理学部第二部への進学を考えている高校生や保護者の方へ、伝えたいことを教えてください。
私自身もこれまでの経験を通して、どのような状況に直面することになっても、そのときに置かれている場所で、自分の力を諦めずに出し続けていれば、必ず機会は現れると思っています。周りに惑わされず、自分のしたいことを追い求め、夢を追い続けていれば、いつか必ず夢は叶うような気がしています。
理学部第二部には、それぞれ異なる事情や目標を持った人が、自分なりの形で学び、自分の目標を追いかけることのできる環境があると思います。




























