安藤研究室
新しい治療法を確立するためには、医学研究を行い、その治療の有効性・安全性を評価する必要があります。それらを評価するために、医療統計学の方法論が用い、医療統計学の方法論の研究、医学研究のデータ解析に取り組みむとともに、ゲノム科学の専門家と協力し、がん分子標的治療薬の開発を目指して、網羅的遺伝子発現解析にも取り組んでいます。
石井研究室
ゲノムデータなどの高次元データに対し、「高次元統計解析」という、新しい統計学の理論と方法論を構築しています。高次元データでは、詳細な情報が得られる一方で、本当に必要な情報は不要な情報に埋もれています。必要な情報を取り出し、高精度に解析するための手法の提案などを目指して研究しています。例えば、遺伝子発現データから特定の病気であるかどうかを判別できる関数を作り、実際にその関数を使って高確率で判別ができることを、数学を使って精度保証します。
入山研究室
近年、量子情報の数学的整備やそれを基にした実験が盛んに行われ、情報通信分野などでわれわれの生活にも大きな恩恵がもたらされるようになってきています。本研究室では、量子力学を原理とした計算の数理モデルである、量子アルゴリズムの数学的定式化や計算の複雑さについての研究を行っています。また、非可換代数を原理とした新しい暗号理論について、理論的研究と実験を行っています。
大村研究室
音楽を中心に人間の創造性や認知活動などに焦点を当て研究を行っています。音楽は作り手から聴き手への伝達される情報です。音楽をなぜ楽しめるのか、どのようにして作れるのかについて情報科学の視点から研究を行っています。
桂田研究室
近年,人間と対話のできるコンピュータやロボットが実用化されつつあります.本研究室ではこうした対話を実現するための「マルチモーダル情報処理」の技術開発に取り組んでいます.マルチモーダルとは,音声や表情といった多様な知覚情報を用いることを指し,これを用いた対話を「マルチモーダル対話」と呼びます.人間同士の対話は,相手の表情や口の動きを見ながら対話を進める「マルチモーダル対話」であることから,この技術をコンピュータやロボットに組み込むことによって,より自然な対話を実現できます.本研究室では音声の合成・変換・認識等の各技術,読唇技術を含む顔画像処理技術,対話システムの構築といった,人工知能システムの実現やマルチモーダル対話に必要なさまざまな技術の開発を進めています.
佐藤研究室
生命情報学とは、情報論的手法を使って生命現象を解明する研究分野です。本研究室では、生命現象解明の基礎となる遺伝子やDNAに刻まれた情報のありさまを、情報量や符号といった情報理論の基本概念を通して調べます。そして、現在観察できる生命の存在形態、生命(体)の情報の伝達と処理の仕方、生命の変化の力学などを表現する生命特有の数理を考えます。 主に、分子配列データ解析、ウイルスの分子配列の符号構造と変化予測、難治性がんの予後因子の同定に関する研究を進めています。
滝本研究室
いろいろなコンピュータシステムを、より分かりやすく効率的に記述できる言語や、その処理系、あるいは、プログラミングモデルを研究しています。具体的には、新しいプログラミング法に基づくプログラミング言語の設計や、学習結果を完全に説明でき、言い訳ができる並列論理型人工知能、ネットワークを自律的に移動する移動エージェントを用いて、たくさんのロボットを効率的に制御する研究、現実の世界にCGを融合させる技術を使ったユーザインタフェースを開発したりしています。
田畑研究室
エビデンス・ベースド・メディスンやエビデンス・ベースト・ポリシー・メイキングのように、様々な分野において合理的証拠に基づいた意思決定が求められています。この合理的証拠の創出において、統計科学は重要な役割を担っています。したがって、社会で活躍するために今や確率・統計の知識は必要不可欠といっても過言ではありません。また、テレビ、書籍、インターネットなどから入ってくる非常に多くの情報(要約されたデータ)が、信用するに足るかどうかを自分の力で判断しなければならない時代です。本研究室では確率・統計の数学的理論の研究を通じて、正しくデータと付き合うための力(応用力)を養います。
松澤研究室
インターネットに代表される情報通信ネットワークの研究をはじめ,人間の友人,仕事関係,カテゴリ化された各種アイテム間などの複雑ネットワークの観測や,その結果に基づくアプリケーション開発なども行っております.近年では脳神経細胞間ネットワークを模したニューラルネットワークが,深層学習というブレイクスルーとなる技術によって再度注目を浴び,様々な応用技術が誕生しております. 当研究室では,深層学習を用いた機械学習の応用の研究も多数行っております.
宮本研究室
「3人組で対戦するゲームを7人で遊びたい。皆が公平に対戦できる(自分以外の人とは必ず1回ずつ対戦し,各人は3回のゲームを行う)ような組合せを考えなさい。」というような問題は,離散数学の分野で組合せデザインと呼ばれています。パズルのような数学ですが,実験計画法と呼ばれる統計分野や情報通信技術の基礎となる符号理論や暗号理論へ応用することができます。本研究室では,新しい情報技術へ組合せデザインを応用することを目指し研究を行っています。