東京理科大学 TOKYO UNIVERSITY OF SCIENCE

創域理工学部 理工学研究科

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郡司 天博教授 GUNJI Takahiro

所属学科: 先端化学科 学位: 博士(工学) 専門分野: 有機合成化学、無機高分子化学 研究室URL: https://www.rs.noda.tus.ac.jp/gunjiweb/ 研究者DB: https://www.tus.ac.jp/academics/teacher/p/index.php?10C9

木材を燃えにくくする。〜木材難燃化の研究~

国土の大部分が山林である我が国にとって木材の活用は最優先課題です。新国立競技場のような大規模建物では、火災が起きても人々が安全に避難するための技術が不可欠であり、木材には難燃化や不燃化が求められます。木材の難燃化は、その機構が解明されておらず、まだまだ化学が活躍する場があります。当研究室では、大学院横断型コースの防災リスク管理コースに参画して、有機-無機ハイブリッド材料を応用した新しい難燃化剤の開発を進めています。

有機と無機をハイブリッドする。
~有機化学と無機化学の境界を化学する~

コンタクトレンズと水性塗料の共通点は何でしょう?これらは有機高分子と無機高分子が複合した有機-無機ハイブリッドなのです。プラスチックスに代表される有機材料は一般に柔らかく、熱に弱い性質があります。また、ガラスや陶器のような無機材料は固くて脆い性質があります。これらを単純に混ぜることはできませんが、それぞれの特徴を備えた原料を設計して高分子化合物を合成すれば、分子レベルで有機材料と無機材料を組み合わせた有機-無機ハイブリッドが生成します。このような材料を正しく評価するためには有機化学と無機化学の両面からアプローチすることが重要で、無機化学と有機化学の境界を化学することにより達成されます。


化学の分野は有機化学と無機化学に大別されます。有機化学は主に炭素の化合物を対象とし、無機化学は炭素以外の元素の化合物を対象とします。有機-無機ハイブリッドはその境界にあり、有機化学と無機化学の知見を総動員することにより理解が進みます。


たとえば、ケイ素と酸素の結合を主鎖とし、側鎖にメチル基やエトキシ基をもつ無機高分子はシリコーンのなかまです。その分子構造や混合する割合を変えるとメチルとエトキシの混ざり方を制御することができ、さまざまな形の相分離が電子顕微鏡により観察されます。見かけは無色透明ですが、電子顕微鏡で観察すると相分離した微小な構造がみられるという、有機-無機ハイブリッドに特徴的な性質が観測されます。

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