東京理科大学 TOKYO UNIVERSITY OF SCIENCE

創域理工学部 理工学研究科

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高瀬 幸造講師 TAKASE Kozo

所属学科: 建築学科 学位: 博士(工学) 専門分野: 建築環境工学・設備 研究室URL: https://takase-lab.net/ 研究者DB: https://www.tus.ac.jp/academics/teacher/p/index.php?69c0

サステナブルで快適な建築・住宅をつくる

建築と地球環境との関係を意識し、エネルギー効率の高い住宅・建築や設備システムを研究開発し、普及させていく取り組みを行っています。特に、地域の気候の特徴を捉えて、太陽や風などの自然エネルギーを活用することの価値や面白みを大切にしています。実際に建っている住宅・オフィスビルなどでの実態調査や、実験・シミュレーションを駆使して、人々が健康で快適に暮らしながらも持続可能な建築・都市のあり方を考えています。

高性能外皮システムに関する研究

限りあるエネルギー資源を極力浪費しないで、人々が暑さ寒さを気にせずに室内で快適に暮らしていくためには、建築外皮の熱性能が重要となります。特に窓のガラスやサッシは熱を伝えやすく、太陽熱も室内に侵入しやすいために、高性能化が求められます。また、高性能な外皮システムを採用するにあたっては、窓側の温熱環境の向上や空調エネルギー消費量の削減効果を定量的に把握する必要があります。
例えば、設計段階で事前に複雑な形状の外部遮蔽部材による日よけの効果を検証することは難しかったのですが、近年では詳細な3Dモデルを用いたシミュレーション技術が発展しており、研究室では窓まわりの日射遮蔽部材の熱挙動のシミュレーションや実験を行なっています。また、住宅においては、冬の窓からの日射取得と夏の日射遮蔽、家全体の断熱性能のバランスを考慮した計画を行うことで大幅な空調エネルギー削減につながるため、設計段階でシミュレーションを行ったり、実際の住宅での温熱環境・エネルギー消費量のデータを分析しています。こうした研究成果は、最新の環境配慮型建築の設計に役立ったり、住宅・建築物の省エネルギー基準でより高度な技術が評価できるように活用されることが期待されます。

パッシブ型建築における環境調整行動誘発システムの研究

自然採光や通風などの自然エネルギーを効果的に取り入れる手法のことをパッシブ手法と呼びます。これらの採用にあたっては、適切に設計・施工がなされなければ意図せず隙間風や日射侵入の経路を作ってしまうことにもなりかねないため、高度な設計・施工技術が求められます。また、せっかく自然採光や通風を考慮した設計・施工が行われているにもかかわらず、必ずしも設計者の意図されたとおりに建物が使われていないという事例もしばしば見受けられます。
解決のためのひとつの策としては、窓開閉やブラインド操作を行う自動制御システムがより高度化し洗練されていくことが挙げられます。また別のアプローチとして、居住者・執務者が室内外の環境の変化に気づくことで、一人一人が住宅・建築の窓周りを操作するといったことも検討する価値があるものと考えており、研究室ではこれらの2つの観点からパッシブシステムを有効利用するための研究を行なっています。特に後者については、近年注目されているナッジ理論に基づき、実際のオフィスの執務者に適切な情報を提供して環境調整行動を促すことで、省エネかつ健康な居住環境を実現する取り組みを行なっています。

For Students

自分だけのものさしを持って建築を見てみよう!

建築学は、意匠・計画・歴史・構造・材料・防災・環境といった様々な分野が統合された学問です。それぞれの専門知識を持った人たちが知恵を出し合うことで、使いやすくデザインが良くて環境負荷が小さい優れた建築が造られていきます。
学生の皆さんには各分野の専門性を突き詰めるとともに、異なる分野の専門家と協働できる能力を身につけてもらいたいと考えています。私の専門は建築環境・設備でいわゆるエンジアリング系なので、学部科目では基礎的な環境工学・設備の勉強だけでなく、様々な計測機材や建築設備を使った実験、シミュレーションによる演習を行っています。さらに大学院科目では、環境配慮建築を設計・シミュレーションする課題を担当して、エンジニアリング的アプローチからデザインを学べるようにと試行錯誤しています。
私自身、今でも新しく色々なことを学ぶにつれて都市や建物が違った見え方をしてくるため、建築学は生涯通じて楽しめる学問だと実感しています。興味や専門性を突き詰めて自分だけのものさしを持って建築に向き合っていく皆さんの姿を見るのを、楽しみにしています。

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