特色のある授業

物理学科ではFD(ファカルティ・デベロップメント)に力を入れています。これは大学教員が教育能力を高めるための取り組みのことで、社会の変化・要求や、技術の進化に応じた「より良い」教育方法の実現を目指しています。
その結果として、現在物理学科で展開されている特色のある授業について紹介します。

初年次教育

少人数クラスによる英語テキストを用いた輪講・発表「物理学序論(1年)」

入学したばかりの1年生を20人程度の少人数のクラスに分けて、英語テキストの輪講を行います。テーマは前期量子論と呼ばれるもので、高校の物理から大学で学ぶ量子力学への橋渡しをする内容です。
テキストの英訳はもちろんのこと、内容についてグループで発表するなど、学生全員が必ず参加する授業形態になっています。理系の英語に対する理解を深めるとともに、プレゼンテーションなどの能力を身に付けることを目指します。またグループ活動を行うことによって、入学したばかりの1年生が、まわりの環境に馴染みやすいようになっています。

1年間留学プログラム

カリフォルニア UCデービス校への1年間留学プログラム

2年生の春からカリフォルニア大学デービス校に留学し、半年間は英語の語学研修を行い、アメリカの大学で授業が受けられるレベルまでの英語の集中講義を受けます。その後の半年間は、カリフォルニア大学の正規の科目を履修します。実験を始め、力学、電磁気学、熱・統計力学、現代物理学などから履修し単位を取得します。
1年後に帰国したとき、デービスで取得した単位は理科大物理学科の単位と互換認定されるので、無理なく3年生に進級できます。通常、1年留学すると1年留年することになってしまいますが、このプログラムを用いるとその心配がありません。

反転授業

「反転授業」を活用したアクティブラーニング 量子力学3A(3年)など 

「反転授業」とは、「講義」を授業中に行わない新しい授業形態です。学生は、授業の前までにインターネットを用いた「ビデオ講義」を受けて、内容を理解しておきます。つまり講義を聴くことが、授業前の宿題になります。対面の授業ですと、板書を写すのに必死で内容の理解が追いつかない経験は誰にもあることだと思います。「ビデオ講義」は自分の好きなように止めたり巻き戻したり出来るので、ノートをとるのに必死になることなく自分のペースで理解できます。授業当日は、「ビデオ講義」で理解した内容について、演習や、ディスカッションなど学生が参加するタイプの授業が実施されます。参加型の授業を行うことによって、学生は主体的、能動的に理解ができるようになります。