活躍する卒業生からの声(企業)





奥田良直(マツダ株式会社)
奥田良直(マツダ株式会社)

現在は、自動車メーカーでエンジンの性能開発と品質保証に従事しています。学生時代はラマン顕微鏡の研究開発など、光学に軸を置いて学んでいました。物理科で学ぶということは、未知の事象に対して只考えるに留まらず、皆を納得させるだけの理論的・実験的な検証を自分で行うということです。このプロセスを学生時分から実践できたことに大きな意義があったと感じています。 社会に出ればどんな仕事でも、プライベートでも、正解のないことばかりが待っています。その中で、より良い選択をしていく為には「考える、検証する、提案する」というプロセスが必要です。その土台を築くことができたのは、厳しくも愛に満ちた学び舎のお陰だと確信しています。理科大・物理学科で将来の礎を築き、皆さんの持っている可能性をどんどん広げていってください。(2018−10 掲載)




菊地亮太(富士通研究所)
菊地亮太(富士通研究所)

卒業研究では、都市の大気汚染に関する研究をしていましたが、その後は気象予測・流体科学・航空機運航・機械学習など数多くの研究開発をしてきました。
一見、物理学と直接関係していないように思えることも、「こんなところで繋がっているとは!?」という驚きをもつことがあり、多くの異分野領域に繋がっていると感じています。物理的なモノの見方・考え方というのは、新しいことに挑戦する際に役に立っています。時代の変化や流れに合わせて、自分を変化させて成長させ続ける術として、物理学は重要だと感じています。東京理科大学の物理学科では、周囲と切磋琢磨し、自分がやりたいことをやりつつ、自分を鍛えることができる環境でした。(2018−10 掲載)




笠原寛顕(TDK株式会社)
笠原寛顕(TDK株式会社)

私は入社以降、磁気ヘッドの開発、磁気センサの量産化を経験し、現在は品質保証を担当しています。物理学科で学んだ磁性の知識は、社会に出て大いに役立ちました。そして、研究室での日々が、答えのない事象に対峙する姿勢を学ぶ場であったことが、私の財産となりました。
物理学徒にとっては、先人たちが歩んだ「仮説、実験、検証」の過程を理解した上で自力で考える、ということが重要であり、その環境が物理学科にはあると確信します。学生の皆さんは、どこまでできれば合格か、ではなく、その先に何があるのか、という知的好奇心を持って物理と向き合って欲しいです。そして、難しいことを相手に正しく分かりやすく伝える論理的思考力、コミュニケーション能力も磨きつつ、日々研鑽に励んで頂きたいと思います。(2018−9 掲載)




井上鑑孝(株式会社デンソー)
井上鑑孝(株式会社デンソー)

卒業研究ではボーズ・アインシュタイン凝縮の理論研究に従事しましたが、その後は神経薬理学・過渡熱抵抗計測・有限要素法・最適化手法・古典分子動力学・第一原理計算・機械学習と実に様々な分野に携わってきました。その中には物理学とは一見、無関係なものも含まれていますが、物理学を学ぶことで得た土台が大いに役立ったと確信しています。また、10年の社会人生活を通じて、物理学出身の人材が重宝されつつある傾向も感じています。物理学科に入られた皆様には単に「単位を取得する」というだけでなく、「学問を理解する/修める」という視点をもって勉学に励んでいただければと思います。卒業後には物理の世界に限らず様々な分野でご活躍されることを期待します。(2017−12 掲載)




鈴木聡子(オリンパス株式会社)
鈴木聡子(オリンパス株式会社)

私はオリンパスで、がんなどの疾患を診断、治療する内視鏡用処置具を開発しています。大学院時代に企業で研究したことがきっかけで、社会に貢献する技術を生み出したいと強く思い、現在の職業を選択しました。仕事では主に、医学と機械設計に関する知識を必要とするため、学生時代に得た物理学の知識や研究内容が直接仕事に結びついているわけではありません。しかし、社会に出れば、学生時代に得た知識や経験が仕事に直結する機会はあまり多くなく、むしろ論理的思考力や応用力といった能力が強く求められると思います。理科大では、物理学は勿論のこと、これら社会で必要な能力をしっかりと身につけることができました。理科大で得たものは、将来必ずみなさんの誇りになると思います。(2017−10 掲載)




蟹澤 聖 (NTT物性科学基礎研究所)
蟹澤 聖 (NTT物性科学基礎研究所)

卒業してから現在まで、私は半導体の研究に従事しています。原子から宇宙まで、一貫した表現で記述できる物理学の美しさを教えてくれた理科大の授業が、自分の進路を決めました。実験計画を立てたり研究発表をするとき、物理学実験で学んだスキルが今でも大変役に立っています。研究が一歩前進する毎に、物理学科のカリキュラムがエッセンスの宝箱であったことを痛感します。学んだ知識と技能で科学の真髄を究め、世界に飛び出す志があるなら、理想に向かってスタートするために理科大物理学科が最適です。(2014掲載)